フリーランス放射線科医松村むつみ|医療の「あいだ」をつなぐブログ

フリーランス放射線科医、医療ライターしてます。日本の医療者、病院、患者さんたち、病気に関心のある一般の方々の、「あいだ」をうまくつなげるような、そんなブログを目指しています。ときどき社会問題も扱います。

コロナウイルス病2019(COVID-19)病院準備評価ツール 翻訳 その2

  1. COVID-19が確認または疑われる患者を迅速に特定および隔離するプロセス:

□呼吸器感染症の症状がある個人への指示とともに、入り口に次の標識を掲示する。

評価中はすぐにマスクを着用し、咳やくしゃみをするときは口/鼻を覆う

ティッシュは使い捨てる、呼吸器分泌物と接触したら手指消毒を行う

□施設への入室時に咳をする患者および他の症状のある個人にフェイスマスクが提供される。

□発熱または呼吸器症状のある患者に注意を促す標識をトリアージ領域(EDの入口など)に掲示する。

「適切な予防措置を講じるため、発熱や感染兆候のある患者、最近の米国外、特に中国への旅行をトリアージ担当者に直ちに通知してください」

□手指衛生のためのアルコールベースの手指消毒剤は、各入り口とすべての共通エリアで利用できる。

□施設は、待合室および共通エリアにおいて、ティッシュおよびティッシュを廃棄するための非接触容器を提供する。

□施設には、十分に換気された独立スペースがあり、待機中の患者を6フィート以上離すことができ、呼吸器衛生と咳エチケット用品に簡単にアクセスできる。

□施設には、COVID-19が確認または疑われる患者を迅速に空中感染隔離室(AIIR)に移動させるプロセスがある。

□さらなるアセスメントのためにすぐに部屋に入れることができない患者の場合には、個人の車両または施設の外(医学的に適切な場合)で待機することができ、順番が来たら、電話または他のリモート方法で通知されるシステムがある。

トリアージ担当者は、適切なプロセス(たとえば、尋ねるべき質問やとるべき行動)についてトレーニングを受け、迅速に疑わしい症例を特定して分離する。

□施設には、疑わしいケースが特定された後に、施設責任者/感染制御部門にすみやかに連絡する手順がある。

□施設には、到着後すぐに疑わしい症例を地元または州の保健部門に通知する手順がある。

□施設には、救急車で到着した疑い症例を受け入れる手順がある。

 

3.患者の配置:

□施設で利用可能な空中感染隔離室(AIIR)の数と場所を確認する。

(理想的には、AIIRは救急部門と入院病棟でで利用可能であること)

□各AIIRが一ヶ月以内にテストされ、効果的であることが文書化されている(例:十分な空気交換、負圧、排気処理)。AIIRの負圧を確認してから入室。

□各AIIRが次の基準を満たしていることを確認する。

・1時間あたり最低6回の空気交換(新築または改修の場合は1時間当たり12回)。

・AIIRからの空気は、直接外部に排出するか、高効率微粒子空気(HEPA)フィルターにて再循環前にろ過する必要がある。

・部屋に出入りするときを除き、部屋のドアは閉じたままにする。出入りは最小化。

・患者が入室している場合、AIIRは毎日陰圧をチェック。

エアロゾルが生成される、咳を誘発する可能性のある処置(eの誘導、気道の吸引など)は、適切なPPEを使用してAIIRで実行されるようプロトコルが確立されている。

□施設には、部屋に入る医療従事者の数を最小限にするよう計画すべきです。必要な人だけがAIIRに入ります。施設は、感染のリスクを最小限に抑え、他の患者および医療従事者への暴露を避けるために、これらの患者を専属の医療従事者でケアすることを検討すべき。

□施設には、病室に出入りする医療従事者を文書化するためのプロセス(日誌、電子追跡など)がある。

□施設には、救急機器以外の機器をその患者専用にするための指針がある。