フリーランス放射線科医松村むつみ|医療の「あいだ」をつなぐブログ

フリーランス放射線科医、医療ライターしてます。日本の医療者、病院、患者さんたち、病気に関心のある一般の方々の、「あいだ」をうまくつなげるような、そんなブログを目指しています。ときどき社会問題も扱います。

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

講談社「現代ビジネス」に、新型肺炎含む感染症の記事を書きました

講談社「現代ビジネス」に記事を書きました。 gendai.ismedia.jp 新型肺炎アウトブレイク以前に執筆していた記事で、メインは薬剤耐性(AMR)についてでした。インフル新薬として、タミフルを上回る売り上げをほこったゾフルーザに耐性ウイルスが指摘されてい…

子どもの給食室が長期修繕中! 毎日弁当作りでピンチ!

小学校1年生の子どもは、横浜の公立小学校に通っています。公立は私立と違って給食があるからよかった、なんて考えていられたのは、入学後半年間だけでした。入学早々の5月頃、給食室の修繕計画を告げられ、絶句する母親たち。9月から2月のほぼ半年もの間、…

新型コロナウイルス肺炎、予防法は? デマに惑わされないで!

正しい手洗いの仕方(首相官邸ホームページ) 新型コロナウイルスによる肺炎は、中国で感染者数が増加し、各国でも感染が広がりを見せつつある。28日には、国内7例目の感染が報告され、武漢への渡航歴のない症例もはじめて報告されている(バスの運転手とし…

フリーランス放射線科医って、どんなお仕事?

「フリーランス医師」という言葉が聞かれるようになって久しいです。もともと、米倉涼子のドラマ「ドクターX」のヒットをきっかけに、その存在がまあまあ広く(?)世間に認知されるようになりました。そういえば今期も、ドクターX放送されましたね! わたし…

「CTとっていたけど癌が見落とされた」が、なくならない理由

定期的に、「CTを撮ったけれど癌が見落とされてしまった問題」がマスコミを賑わせます。正確に言えば、この問題のほとんどは、「CTを撮影し、画像診断医は癌の疑いを指摘したけれど、臨床医が報告書を見なかった問題」になります。画像診断医が、癌を見落と…

乳癌検診で、「要精査」と言われたら?

最近、いろいろな方の話をきいたところ、乳癌検診で異常を指摘されても、どうしたらいいかわからない・・・・・・という声が意外と大きいことに気がつきました。異常を指摘されると、気持ちも動転してしまいますし、どこを受診するのが正解なのか、どんな診…

医師は自分の子どもを医師にしたいの?

大学入試センター試験が終わりました。当日は今年も寒くなり、横浜ではみぞれが降っていました。 最近、医学部熱が高まっていることがよくきかれます。少子化で全体の受験生は減っているにもかかわらず、医学部に行きたい人は増えていて、20年前は難易度が低…

「医者でもらう薬は市販薬よりも効く」は本当?

今、風邪を引いています。喉が痛くて体調が悪いのですが、体温は37℃台前半で動けるから、インフルエンザではないのでしょう。市販薬を飲み、今日も画像診断に精を出しています。 よくちまたで、「医者で処方してもらう薬は市販薬よりも効く」という話がされ…

100か0か・・・・・・「白黒思考」をやめよう

わたしたちはつい、物事を考えるのに、100か0かの論理を使ってしまうことがあります。わたしも、物事を白黒つけたいと思うところがあり、なんとなくグレーな領域に物事がとどまっていることは、気持ちが悪いと思うことがあります。完璧主義者の方であれば、…

「医療化」が成功した社会と、個人の選択

どんなときに病院に行くべきか。何か不快な症状があるとしたら、その症状をやわらげるべきか。もっと詳しい検査を受けた方がいいのか。医療には、こうした細かく、しかし重要な「選択」が数え切れないほどあります。もちろん、医療における「選択」の多くは…